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そろそろ手をつけよかな
次回 第5回MBFまで1ヶ月を切りましたね。
この"1ヶ月"というのが私にとってはそろそろ書かないとと思うタイミングなわけです。


第五回MizuhoBookFesta

 2008年4月20日(日)  22:30~24:00
 Trammel Britain 1銀近くの桟橋


第五回御題決定!

 ・わさび
 ・ルーンビートル
 ・帯
 ・クーシー
 ・ドラゴン



MBFはだいたいお題を使って書くことが多いのですが
今回動物多いですねえ。
さっくりそのまま動物出てくる素直な話にしたほうがいいかなと思ってます。

例えば。
厩舎はそれぞれの町別々にあるのに、好きなところで預けられて
好きなところから受け取れる。
まあ、銀行も同じことですがお金とかの場合は現実にどこででも受け取れるので
それほど違和感はないのですが、動物となるとちょっと話が違う。

噂なのか本当なのか知りませんが、
某ネズミーランドにはどこにでも行ける地下通路があるといいますから
ブリタニアにも全ての厩舎に繋がる通路なんかあるんじゃないかなとか。

そして、中央厩舎みたいな全ての厩舎に繋がる、
全ての動物が預けられてる厩舎がこっそり、ひっそり地下にあるんじゃないかなとか。
そこで働いてる人は
「デルシアに○○さんのドラゴン一丁!」とか
「スカラブレイに△△さんのルンビとメアお願い!」とか
そういう各地の厩舎員(?)の声を瞬時に聞き分けて動物を送ったり
してるのかなとか考えたりします。

そして、ものすっごく忙しくて、ついペットの送り先を間違ったら・・・?
そのブリタニアの地下厩舎で働いていた人が
生まれたときから地下にいて間違ったことで初めて外にでることになったら?
とか、そういうこと考えたりしてます。

そういうこと考えるのは好きなんだけどなー。
話にするのはむずかしいです。

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そうそう、MBFのブログに新しいカテゴリが出来てることに
気づいている人はいるでしょうか。

物書きしてる人にインタビューしてみようの企画です。
書くことになったきっかけは?とか
どういうこと考えながら書いてるんですか?とか
普段聞けないことを聞いて見たりするわけですが手探り状態なわけで
最初はゼイルさんをインタビューということになりまして。
私が聞き役をしました。
でも、初めてで不慣れなため、脱線しながら話してまして
かなーり削った原稿になってます。

Interview : zeill
インタビューというか、ほぼ雑談ぽいですが…。
そういうのは今後上手くできるようになれば・・・と。
ゼイルさんとは本について色々話をしたことがあまりないので新鮮でした。
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by Kirill_Books | 2008-03-24 02:22 | 思いつつ | Comments(2)
現代の化石
言われた言葉をはっきりとは覚えていないのだが
思いは十分すぎるほど伝わってきた。

自分を雇え、と。

守ってやるというのになにを断る理由があるんだ!とか、
何もせずには帰れないとか、
自分はあなたを守るために生まれてきたんだとか。

とにかく俺に雇ってほしい、雇わないという選択肢などないという感じでしつこく迫ってくる。
自分の身くらい自分で責任取るから、守ってもらう必要は無いと言っているのにずっとついてくる。

「だからっ、一人で大丈夫だって。
危険なところに行くことなんてないし、守ってもらう必要ありませんから」

それでも何も言わずについてくる。
もう勝手に守ればいいさ。
お金は払わねーぞ。

トリンシックの街を抜けて林道を歩いていると、モンバットが遠くから近づいてきた。
モンバットなど、俺の体に触るだけでイチコロさ、なんて思いながら歩いていると、
「とぅおおおおおおりゃああああああっ」

お、おい?
勝手についてきた傭兵さんよ。
モンバット相手にその気合の入れようはなんだい。
盾を前にすり足で近づいていったかと思うと、剣を振りかざしてその叫び声。
そんなところで無駄な力使ってどうすんだい。
モンバットがやられたかを確認したあと、こっちに振り向いてニッと笑った。
笑うな、笑うな…。
モンバット相手にその満足感はなんだ。
俺は頼んでないし、認めないぞ!

ヘッドレスやモンバットが近づいてきたら前にでてあの叫び声とともに剣を振る。
そしてニッとこっちをみて笑う。
なんだか見てるだけでとても疲れる。
「おい、どこまでついて来るんだよ」
キョロキョロ周りを警戒しながら、俺の顔を見ずに答える。
「ご主人の行くところ、どこまでもです」
ご主人てなんだよ、雇ってねえって。

俺はときどき傭兵のほうを見ながら歩いていたが、傭兵の表情が変わった瞬間を見た。
ピタッと足が止まり、先ほどまでキョロキョロしてた目がある一点を見つめていた。
振り返えると、そこにいたのはドラゴン?だった。
正確に言うと、ドラゴンという名のルーンビートルだけどな。
誰かが名前を変えて捨てていったのだろう。
こちらを気にせずに林の中をのっしのっしと歩いていた。
「誰かに捨てられたんだな」
そう言って傭兵のほうを見ようとしたときに、叫び声が聞こえた。
「怪物黒だんごドラゴンめっ!この剣を受けてみよぉぉぉおおおおおお!」
なんだよ、そのネーミングセンス…。
あれを本当にドラゴンだと思ってんのか?トリンシックではルーンビートルは見かけないのだろうか。
思いっきり走っていって、ルーンビートルの周りを何回かまわっていた。
本当に初めて見たんだろうな。
その後剣を大きく振り上げてルーンビートルの羽の部分に差し込もうとした瞬間、傭兵は燃えていた。
嘘じゃなく、思いっきり火柱あげて燃えていた。

「あれは新しく発見された土地からの輸入物だからな、気にすんなって」
トリンシックから出たことの無い傭兵。
パラディンと名乗りながら、実は騎士魔法を使えないパラディン。
ブリタニアから出たこともなく、ルナはもちろんマラスもトクノも知らないのだろう。
「まぁ、君がトリンシックで修行に励んでいた間に世界は変わったのだよ」
傭兵として使い物にならないほど君が弱くなったんじゃなく、周りが強くなりすぎただけ。
君は君の世界でだけ生きていれば、傭兵として、パラディンとして、プライドを保ってられただろうに。
「ルナってところに行けば、本当のパラディンになれるのか?
トクノってところに行けば、さっきの黒だんごにリベンジできるのか?」
俺が魔法を駆使して倒したルーンビートルの死体を見ながら傭兵は言う。
トリンシックに人が来なくなった。
人はどこに行ったんだろう?ずっと疑問に思っていたと。
新しい場所があるなら見てみたい、新しい武器があるなら試してみたい。
しかし、傭兵であるからこそ自分のそんな思いだけでトリンシックを離れるのができなかったのだ。
「そんなときに俺が現れた、と」
ようするにトリンシックから抜け出す口実にされたというわけだな。
「じゃあ、もうずいぶんトリンシックからも離れたし、ここでお別れといこうじゃないか。
近くにムーンゲートがあるから、そこからマラスでもトクノでもどこへでも行けばいい」
それなりに心配していたのがバカらしくなる。
傭兵の傷を手当して、その場を離れる用意をし始めたが、傭兵が服の裾を掴んではなさい。
「離せよ、勝手に行けばいいだろ」
無意識に少し怒った口調だったのだろうか。
傭兵がまだ傷の癒えてない体で立ち、俺の手を握りこう言った。



なんか気持ち悪い展開になってきたのでヤメ。
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by Kirill_Books | 2008-03-17 19:22 | 綴られたモノ | Comments(0)
2月発売の本(のつもりだった)
b0096814_132532.jpg最近こればっかりだなあ…。
まあ、忙しいときはしょうがないと諦めます。
書いてないわけじゃなくて、UO本にする時間がないという微妙なところだから自分ルール的にはセーフ…ってことにしている。
もういたずら書き程度のメモでもお蔵入りするよりはのせちゃえーみたいなそんなチラ裏ぎみになってきたブログです。

さて、ルナベンダとむんぐろ店に新刊を置きました。
"Colorful Flavorシリーズ The 2nd Flavor : Bloodly Red"
全3巻 499gp

UO三題噺の6回目の課題作として出した話です。
英語間違ってます。
Bloodlyて…。
たぶんDeadlyと迷ってたんでまざってBloodlyで出しちゃったんだと思う。
出してから気づいたので、もうそのままでいいやってそんな感じです。
恥ずかしいよね、知らない人が見たら ぷっ って感じだよね…。

これのテーマは"人って立場が違えば考え方って全然違うよね"ってことです。
でも結局恋愛っぽいのになったから、そういうテーマみたいのが消えちゃってるというモノ。
テーマについては色々考えたんだけど、普通にラディの話として読んだほうがいいかもしんない、という不燃焼な感じになってしまい、次のUO三題噺にとりかかかるときに迷った記憶があります。

まあ、ラディのシリーズでいこうと思った時点で恋愛モノになるのは
決まってることだし、それでこのテーマをやろうと思ったのが違ったのか、
もっとわかりやすく別立場ごとで対立させたほうがよかったのか
なんか色々考えますが、そういうのもまた楽しいです。
最後のラベルに書く名前が全然違うのになってたりします。

同タイトルの曲が収録されるCDが違えばアレンジも歌詞も違ったって
いいじゃないかーのルールと同じようなものです。


そんな感じで軽い気持ちで読んでみてください。
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by Kirill_Books | 2008-03-09 02:40 | Kirill Book Store | Comments(0)
すごく優しい人でした
散乱した衣服、開きっぱなしのクローゼット、積み重ねられた箱の数々。
家主が当の昔にいなくなったことを思わせる、内装の残骸。
散歩途中で見かけた惨状に、どこからもなく集まってくる
青い虫を連れた顔の見えないローブの人たち。

こういうのを期待していなかったわけじゃない。
何かお宝を見つけられればと住宅街を意識して散歩していたのは事実だ。
運よくと言っていいかはわからないが、思ったとおりにその場に出くわし、ここにいる。
何かめぼしいものをと箱を開けては、連れていた青い虫に積んでいた。
見知った人もいる。
しかし声を出してはいけないような気がして、目を合わさずにすれ違う。

青い虫に乗せられるだけ乗せ、他の人々もめぼしいものを取り終わった後の
誰にも拾われない残骸の中にある本を見つけた。

『Diary』

中を見なくてもわかるタイトル。
地面にそのまま投げ出された本に近づいて手にする。
人の日記を盗み見るのは少し気が引けたが、
ここに住んでいたであろう家主を感じたかったといえばいいのだろうか。
どんな人だったか知ってみたかったのだ。

予想していた通りの日記。
最初は毎日の新しい発見のこと。
友達ができて狩りに遊びにでかけた日のこと。
やがて日付が飛ぶようになる。
最後の数ページにいたっては一人で行動していたと受け取れる内容になり、
乗りドラが死んでも蘇生してくれる人を探すのが大変だと書かれて終わっていた。

予想していた通りの生き方。
孤独を感じながら墜ちていったであろう家主。
同情する気はない。
それは誰にでも起こりえることなのだから。
悲しむことも、辛くなることもない。
この世界から消えた人がいて、残骸を手に入れる人がいる。
もしかしたら家主もどこかで拾ったものを使っていたのかもしれないし、
見知らぬ誰かから目に見えぬ何かを引き継ぐ行為と思えば
箱から雑に物を取り出し、運んでいるこの状況も少しはよく見えるだろうか。

「すごく優しい人でした」

見知らぬ家主について頭をめぐらせていると急に声が聞こえ、我に返った。
私が日記を手に立っている場所から少し離れたところで、
銘入りであろう服を拾いながら話している人たちがいた。
この声を聞いているか?
家主を忘れていない人がいる。
記憶の中に留めていた人がいる。
この世界に刻んだものはほんの些細だとしても、
自分を覚えている人がいることがどれだけ大切なことかわかるだろうか。
誰かの記憶に残ることがどれだけ大変なことかわかるだろうか。
自分がいなくなるときに、記憶にとどめてくれる人がいるだろうか。
崩れた家に骨を拾いに来てくれる人がいるだろうか。

日記はそのまま地面に返した。
この場所に住んでいた家主の意識ごと土に返ってしまえばいい。
そして人が疎らになったのを見計らって私も住処に帰った。
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by Kirill_Books | 2008-03-07 23:10 | 綴られたモノ | Comments(0)
幸せの表裏
目の前に覆しようが無い事実をつきつけられても
それでも人はそれを信じないことがある。
どう説明すればいいのか、自分でもうまく言えないのだが
例えるのなら、脳(理性)は受け入れていても心はそれを拒否すると言えば
少しは理解してもらえるだろうか。

晴天の太陽が光り輝く明るい春の日
着飾った色とりどりの人たち
華やかで厳かなる広間
…の裏で働く俺の目の前にあるのは、さっき生け捕られたばかりのモンバット。

「料理長。もう一度聞きますが、このモンバットを料理するんですか?」
今日の出席者は普段より多めな分、
料理長はせっせと見た目にも鮮やかないい香りのする料理を次々と作っている。
ま、料理長といっても見習いコックの俺とおやっさんの二人っきりの厨房だけどな。
料理長は俺のほうを見もせずに、さっき聞いたときと同じ事を繰り返す。
「だから、そのメスモンバットの腹を生きたままかっさばいて、卵を取り出すんだよ。
で、取り出した卵をゆで卵と目玉焼きといり卵にするんだ。
ゆで卵は腹に戻し、目玉焼きは体の上に盛り、いり卵は皿の周りに飾り付けてな。
味はつけなくていいぞ、卵本来の味を楽しむんだそうだ」
もう何度聞いただろか。
テーブルの上で縛られたまま横たわっているモンバットが
こっちを見てるのが雰囲気でわかるが、どうしても視線を合わせられない。
「生きたまま腹を裂くって、本気で言ってるんですか?」
料理長はフライパンで何かを炒めながら少しイライラした様子で答えた。
「新郎のおばさんだかばあさんだかが、子宝に恵まれるおまじないだからどうしても嫁に食べさせたいんだとさ。
重要な料理だぞ、今日のメインだ、しっかりやれよ」
「じゃあ、おやっさんが作ればいいじゃないですかっ!嫌なことばっかり俺にまわすなよっ」
さきほどの料理を皿に盛りつけながらこちらをやっと見たかと思うと、いきなり怒鳴り始めた。
「料理長と呼べと言ってるだろ!だいたい、俺がその料理をやったら、その他の料理は誰が作るんだよ。
お前はまだ何にも作れりゃしねーし、卵ゆでたりするくらいならできるだろ!」
た、たしかにそのとおり。
見習いコックといっても、まだ人様に出せるような料理はなにも作れない。
実際、目玉焼きもきれいに作れるかわかったもんじゃない。
そっと、モンバットを見てみると目が合いそうになりすぐに目をそらした。
「きゅー…」
悲しげな声でなくな、モンバットよ。
これからお前の腹に包丁を刺さなければいけない俺の身にもなってみろ。
「生きたまま魚をさばくところはお前も見てるだろ、それと同じと思えばいいんだよ」
めんどくさそうに言ってくれるな。
しゃべれもしない魚とこんな声でなくモンバットは違うんだよ!
モンバットの腹に手をあて少しさすってみる。
「孵化してる卵があったら、腹裂いた時に一気に豆粒みたいなモンバットが飛ぶかもしれねえ。腹裂くときは裏でやんな」
孵化してますよ、これ・・・腹伝いに、モンバットの中で動き回る小さな物を感じる。
モンバットはたしか一度に何十個も腹で卵を温めるらしく、中でも孵化するギリギリの卵がおいしいらしい。
ゲテモノ好きにもほどがあるぜ。

言われた通りに厨房の裏の日陰に移動する。
右手には出刃包丁、左手には生け捕りモンバット。
結婚式はもう始まっていて、時間も差し迫っている。
別に俺は博愛主義でもねえし、動物愛護者とかでもねえし、
というかモンバットは一応モンスターだし。
道歩いててモンバットが近づいてきたら魔法ですぐに燃やしちまうし、
とにかくこのモンバットがかわいそうとか思う理由はなにもねえんだよ。

もし自分の家でそんな料理が出てきたら珍しさで食べると思うし、
モンバットなんておいしいとは思えねえけど、やっぱ料理人を志す者としては
味の探求とかなんか色々言い訳しつつ、卵の中の形になった生まれる前に死んだモンバットを
みてもかわいそうなんて思わないはずなんだ。

でもなんで俺は今、腹を裂くのを躊躇してるんだ?

「きゅー…」
だから、なくなよモンバットよ。
その声が耳に残る。
きっと今夜は寝れねえだろうな、お前の声が聞こえてきそうだ。

結婚式場の方から花火の音が聞こえてくる。
これから場所変えて披露宴が始まるんだな。
メイン料理といってもそろそろ料理しないと間に合わないだろう。

幸せ最高潮のやつらがすぐそこにいるっていうのに、
そのやつらのために終わろうとしている命があるんだよなあ。
そしてその命のせいでおれ自身も不幸に見えるぜ。

「さて、悪く思うなモンバットよ。お前とお前の子供の命であの夫婦にポンポコ子供を産ませてやりな」
横たわらせたモンバットにそう声をかけると、出刃包丁の先を腹に当てる。
「きゅっ…」
モンバットよ、もうなくな。
少しだけ力を入れると、包丁の先が腹の中に刺さる。
よく研いだ包丁だ、それほど力を入れることもなく刺さったところから血があふれ出てきた。
「ぎゅ、ぎゅ、ぎゅーっ」
暴れようとするモンバットを片手で押さえ、さらに腹を裂く。
裂け目から親指の大きさほどのモンバットが何匹も出て飛び始めたが、外に出るにはまだ早い。
少し飛んですぐに落ち、そのまま動かなくなった。
母親モンバットももう動かなくなり、腹の中にはまだ孵化していない卵が10個ほど入っていた。
青白いその卵は少し柔らかく、血で汚れた手で太陽にかざすと中に小さなモンバットの形が見えた。



目玉焼き 結婚式 モンバット
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by Kirill_Books | 2008-03-05 13:38 | 綴られたモノ | Comments(0)
その目に映るのは
「い、いてっ。いてーよっ!」
ちょっときつめに巻いた包帯に大げさに反応したロイの頭を軽く小突いてから、
さらに力を入れて巻いてあげる。
「そんなこと言うならもう無茶しないの。
グレータードラゴン相手にそんな装備で向かっていくほうが悪いのよ」
私のようなムダに長く生きてる者ならドラゴンの脅威を覚えていても
つい2,3年の間に生まれたロイにとっては
ドラゴンなど少し強くなっても負けることはないと思ってたのだろう。
「グレーターっていうからさ、どんなに強いのかと思ったんだよ。
それにはほら、生身で戦うほうが実感できるだろ?
それぐらいのハンデあったほうがおもしろいじゃん。そういうことだよ」
わかってて防具屋で売ってる革鎧だけで行ったというわけか。
「ドラゴンて本当は強いんだな。なんかすげーワクワクしちまった」

強い装備、開発された新しい技術。
それらを使いこなす最近の人々には、
ドラゴンが本来のような強さを取り戻しただけでも新鮮に映るのだろう。

「俺もう一度行ってこようかな。やっぱさ、装備に頼らないで倒してみたいじゃん?」
さっき巻いた包帯をもう解き始めたロイは、薄っぺらななめした皮でできた防具を着始めた。
「ロイは最近の子だから、戦いの感覚とかそういうのが養われてないのよ。
だって、引き際とか考えながらやることないでしょ?
戦うことが回復にも繋がるなんて怪しい術使う以上、
そんな装備と武器であのドラゴンに勝つなんて無理、無理」
武器屋でタダ同然で売っていたロングソードを持って、
背伸びしながらロイは大きく口を開けてる洞窟へ目を向けた。
「なんか緊張感があるんだよな。ギリギリの緊張感。俺なんかそういうの実はすげー好きみたい」
そういうとロイはこちらを見ずに、そのまま洞窟の中へ走っていった。
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by kirill_Books | 2008-03-04 21:33 | 綴られたモノ | Comments(0)