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すすけたウィザードハット
彼女のウィザードハットはいつもすすけた色をしていた。
うちの染め樽で好きな色に染めてやると言っているのに、
このままでいいとかたくなに拒否した彼女は大事そうに帽子をぐっと深くかぶった。
「だって、真っ白には染めれないでしょ?それならこのままの色でいいの」
どうして白にこだわるのか?
深い赤のスカートに桃色のダブレット、赤い皮でできたサンダルをはいてて
真っ白が好きというわけでもなさそうなのに。
「その服装になら、赤く染めた帽子のほうが似合うんじゃないか?ま、無理にとは言わないけどよ」
彼女は帽子のつばの奥でニコッと笑った顔を見せるが何も言わずにいた。

多少の魔法が使えればそれでいいと思ってるような、今どきの子だと思っていた。
失敗しない程度にエナジーボルテックスが出せてちまちまと狩りをするような子で、
ヘイブンの魔法学校出身と聞いていたから基本はしっかり身に付いているのだろうが
経験不足で上を目指すこともなく普通の、ごく普通の魔法をたしなむ程度の女の子で
終わるんだと思っていた。
最近はそんな子が多い。
強くなる気もなく、みんなでやっと一体のモンスターを倒してみんなで協力したから倒せたんだよね、と
仲間意識だけを無理やり高めて狩りを楽しむような輩。

お金があふれてるこの状況では無理に一人でがんばって財産を増やすよりも、
仲間と一緒に楽しんでいるという心の財産のようなものを増やすことのほうが流行っているのだろう。

これはこれで時代の流れなのかもしれない。

彼女とは、ときどき秘薬を売るだけの間柄だ。
最近では転売でもない限り、実用として秘薬を定期的に買いに来る奴が少ないから
たまたま気になってただけで、彼女に特段と興味を持っているわけではない。
そのうち"親切な仲間"とやらが彼女に秘薬入らずの方法と防具を与えるだろう。
そして、うちにも来なくなる。
そうやって大量買いの転売屋とだけ商売してるのも楽でいい。

ある日彼女が大量の秘薬を買い求めにきた。
とうとう転売屋になって利益を得る方法でも覚えたのかと、落胆した。
「私、今日Doomに渡るんです。あの白い帽子を取りに」
彼女がいつもと違ってローブを着ていたのは、それなりの用意をしていたからなのだろう。
「お前さんエナジーボルテックスしか出せないだろ?それで取るのは相当気力がいると思うがな」
彼女は今まで貯めたお金で買ったという魔導書などを見せてくれた。
「防具も魔導書も全部自分で作ったんです。
友達に手伝ってもらっちゃうと簡単すぎて手に入れた時の感動がないと思って」
そう言って彼女はあのすすけた色の帽子を深くかぶった。

Doomにも私の仲間が秘薬を売っていることを伝えた。
どうか次に彼女が来店するときには真っ白な帽子をかぶってくることを願う。

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お疲れ様です。

まとまった時間が取れない&生活のリズムくずれまくりなキリルです。
ブリタニアの状況が全然わかりません。
一体どうなっているのでしょう…。

忙しい忙しいと言っていても全然進まないのでそろそろ無理やり再開していこうかと考えています。
でも今日時間できたから、よーしログインしちゃうぞー!とは違うのがこの職業。
手元に新作がない限りは活動再開とは言えないものです。

とりあえず、短編的なもので練習を始めようかと思います。
書いてない時間が長ければ長いほど、以前書いてたものを客観的に読めるといういいところは
あるのですが、逆にこんなの書いてたのかよ・・・と絶望的になる可能性もあるわけで…。
すごくすごくそこんところが心配です。

もともとうまくなかったんだからいいじゃんと思うことにしようと思います。

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長らくUOにログインできないときにUOをイメージすると
必ずと言っていいほど、マギ帽(Hat Of The Magi)が出てきます。
今なら誰でも手に入れられるほど安くなって、Doomでも出やすくなったのではないかと
勝手に推測するのですが、それでもあれ以上の素晴らしいものはないと思っております。
他のレプリカやAFでもっと使い勝手のいいものはあるのでしょう。
でもいつまでも私の憧れのアイテムはマギ帽であり、UOの話を書こうと思うと
必ず三つ編みおさげ+ウィザードハットがお決まりとして出てきてしまうのです。

もうこれはキリルの中にいる108のおさげ魔女っ子の話としてやっていくしかないのだろうと思われます。

さて、長く書きすぎました。
早く再開できることを祈りながら、少しずつ練習していきたいと思います。
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by Kirill_Books | 2009-05-24 19:17 | 綴られたモノ