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[埋まる秘書 番外編k] 打ち上げパーティまであと何日?
○ 各部担当
あらすじ、台詞 : Kirill
一人称視点 : Kirill

○  登場人物
Anne : ご存じ北斗ブリテインの首長で、本作のヒロイン? 何かある度先走らずにはいられない
turnip : アンの秘書。ちなみにトリンシックからの出向で、カブ。光合成が必要
Kirill : 瑞穂シャードの物書き。北斗ブリでも文芸イベントを手伝っている

○ 姉妹話
[埋まる秘書 番外編t] 打ち上げパーティのお知らせ : トリンシックDays

――――――――――――――

予定時間に合わせて、首長私邸にやってきた。
音を立てないように階段を上がり、
展示会場の上、関係者しか入れない首長私室のドアを、小さくノックをする。
ゆっくりとドアが開き、秘書であるカブが姿を見せたので声をかける。

「首長はどう?」

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「2時間で3行というところでしょうか」

カブは小声で伝えてきた。

「えっ!打ち上げパーティまであと数日だよ?その執筆速度で大丈夫なの?」
「大丈夫とは全く思えません」

いつもの落ち着いたカブの言葉の印象とは逆に、内容は今後の予定を不安にさせるものだった。

「打ち上げパーティ…延期…かなぁ…」
「いえ、4月の最初の週と告知してますので、延期は避けたいです」

部屋の奥で唸っている首長を気遣ったつもりで、
さりげなく延期を提案してみたが、バシッとカブが否定する。
さすがだ。

「じゃあ、原稿料だけあとで渡す?」
「それも避けたい…。
 そうですね、心の綺麗な人にだけ見えますと言って空の本を渡すというのはどうでしょう?」
「それ大丈夫と思って言ってる?」
「いえ、冗談ですよ。ははは…」

…こんな笑えない冗談をいうほど、
カブもやられているというわけだ。

「カブもかなりお疲れだな…。もう交代するから帰って寝たほうがいいよ。首長は無理だけど」
「ええ、そろそろ首長には徹夜してでも書き上げてもらうしかないようですね」

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「え、ということはもしかして…」

カブは嫌な…私にとっても、とても嫌な言葉を口にした。

"徹夜"

それは…もしかして…

「もちろん、私達も24時間体制で監視ですよ」
「うわぁ…やっぱり…」

やっぱりね…
今でさえ、首長が私室に篭ってる時は、監視体制だもんね。
そうなるよね…

「とにかく首長が書き上げてくれることを信じて、私達は監視しましょう」

カブが首長を信じてるようで、それどうなの?どっちなの?って言葉を言う。
いや、わかるよ。
信じたいけど、うん。
打ち上げパーティにアレだけ目玉になってサブタイトルにもなってる
首長の本が間に合わないってなったら…ていう不安が付きまとうのよ…

「監視…それ信じてないよね…」
「細かいことは言わない!」

きっとカブも似たような気持ちでいるのだろう。
私達はお互い覚悟のようなものを感じてから
私は部屋に入り、カブは帰途に着く。
首長の執筆が一行でも進むことを信じて。


――――――――――――――



ブリテイン文芸大会 [Third] ~アンさま秘密の物語~ in Hokuto

◇ 打ち上げパーティのお知らせ ◇



現在展示会を開催中の文芸大会のしめくくり、打ち上げパーティの予定をお知らせします。
これは主に、作者の皆様へ集まった感想と、アンさまからの原稿料をお渡しする催しです。
けれど出来れば読者の皆様にも集まっていただき、賑やかに行いたいと考えています。

……原稿料が完成していればですが。
もしもの時は、アン様謝罪会見に予定を変更いたします。

作者さんも、読者さんも、もちろん両方の方も。
皆様のご来場をお待ちしています!



○ 日程

4月4日(土)

~20:00 - 感想受付の締め切り
22:30~ - 打ち上げパーティ


特にEMイベントの日程によっては、日時を変更する可能性もあります。
もしそうなった場合にはまた告知させていただきます。



○ 場所

同じく展示会場にて。



○ 備考

・ 打ち上げパーティの開催に合わせて、勝手ながら感想の受付を閉め切らせていただきます。
ぜひ、それまでにお届けください。

・ もちろん打ち上げパーティ以外でも、感想と原稿料をお渡しします。
打ち上げパーティ以降に連絡していただければと思います。



○ リンク

ブリテイン文芸大会 [Third] ~アンさま秘密の物語~ / in Hokuto 展示会告知(首長ver.)
Britain Book Event 03 / Exhibition(秘書ver.)

Third Exhibition - 作品リスト
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by Kirill_Books | 2015-03-19 23:00 | 綴られたモノ | Comments(0)
フラワーエレメンタル
今がその時ではないだろうか。
自らの意思で、自らの存在を示す、その時。


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母は外にいる人間に聞こえぬように、話して聞かせてくれた。
祖母は確か、コーガルの腹の中から見つけられた一つ。
それを花屋が育て、母が生まれ、私が生まれた。
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風が吹いた時の動き方や
目立たずにさり気なく育つこと、
暇でも勝手に動かない忍耐は言い聞かされてきたし、
生まれた時から身についていたと思う。

誰かに育てられて
私は花らしく振舞って一生を終えるのだ。

それでも、時に思う。
なんなのだ
私は。

そこらに咲いている花と私の違いはなんなのだと。
周りをじっと見ても、私のようにたまにワンテンポ遅れて
そよがれるようなヘマはしない。
きっと真っ当な花なのだろう。
では、私はなんなのだ。

本来なら風に吹かれたぐらいではびくともしない。

本来であれば、
「綺麗だね」と呟く人間に
「あなたに比べればね」と言える位はできるのに
言ってはいけない、声を発してはいけないのだ。

母は人間を驚かさないように、
花のように振舞いなさいねと言っていたけれど、
そんな理由なのだろうか。
そんな理由で自分らしく動いてはいけないのだろうか。
私は。

…と思っていたのだけど。
今まではそう悩んでいたのだけれど。

あちこちで買い集められ、今この大桶の中に飾られている
私達
大桶の中で風の当たり方がちょっと違うからなのか
私達
なんだか皆少しずつ
動きがおかしいと気づいた。

時に視線を感じる。
誰が一番先に正体をばらすのかと、
お互いにけん制しあってるような
せーのっで言ってしまったほうが楽じゃないかと
私達
せっかくこう出会えたのに
私達

タイミングを探している。
私達
解放されようとしている。



…大桶の中を覗き込む人間達がいる。

今がその時ではないだろうか。
自らの意思で、自らの存在を示す、その時。
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大桶の中の花が一斉に
「私きれい?」
と好き勝手に舞っても
私達を今までのように綺麗と言ってくれるだろうか。


-----
きっかけ↓
某日、北斗文芸大会 会場で花桶を見ながら

秘書: わさわさ
秘書: してる
Kirill: なんかすごい生命体が
Kirill: うまれてそう
職人: 花エレとか
職人: いそう
Kirill: 花エレ!
Kirill: なにそれ
Kirill: かわいい
首長: ww
秘書: フラワーエレメンタル・・・!
秘書: それで一冊書けそうな
Kirill: かけそうだ
秘書: 名前出ましたね


希少生命体は代々、一般的な花と同化してばれないように
生きてきて、他に仲間はいないと思っていたけれど
色んなところから集められたところにきたら
あれ?もしかして同種族いっぱいいるんじゃね?
そしたら、花の真似事して小さくなって生きてなくても
別にいいんじゃね?
って思うようになったみたいな

あらすじかけば、すごい簡単なことなのに
どうしてこういう話になってしまうのか。

勉強だなー
練習だなーと思うのだけど

一つの話をこねくり回しても
劇的に変わることはなかなか難しいので
これは、これで。


こんなすごい花桶(いけばな?)を見れる展示会場についてはこちら!
■Britain Book Event 03 / Exhibition / トリンシックDays
■ブリテイン文芸大会 [Third] ~アンさま秘密の物語~  in Hokuto 展示会告知 / ブリ首長になったAnneの日記
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by Kirill_Books | 2015-03-19 00:43 | 綴られたモノ | Comments(2)
知らない世界がきっとある
仕事の合間に、キリルは北斗文芸大会の展示会場に来た。
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ずらっと本が並ぶ。
これからこの本らを読めると思うとワクワクする。
パラパラとめくっては、今度もう少し時間がある時に…と惜しみながら閉じる。
この飾りのような箱。
この上の玉ねぎから察するに…この箱開けるの怖いな。
今回は一体何冊分の超大作に出来上がっているのだろう。
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この台座は遅れてくる傑作を待っているのだろうか。
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キリルの本はこの"Pack Mongbat"
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もともとはキーワードが発表されてすぐに考えた話で、
変に凝らずに、長編や大作にせずに
さらっと読めるような、うっすら結末がわかるような
そんな基本ぽい話として事前にブログにでも載せようと思っていたものだ。

だけど、急に忙しくなって
その後、ほとんど書く時間がとれず
途中まで考えていた、以前載せたボツ案も長編になりすぎるし
そもそも時間がないし、
さらに言えば、締切を1週間近く勘違いしてたのもあり、
変わりに大急ぎで完成させたのがこれという形だ。

だから、すんなり読めると思うし
タイトルを見た時点であらすじがわかっちゃう人もいると思う。
中身がわかるタイトルは好みじゃないキリルとしても
この本は珍しく中身が予想できるタイトルだ。

でも、これだけあっさりな内容ならこのタイトルで良いと思う。

キリルにとってあっさりというのは、
話に分岐点がなく、一本道で、これとこれが合わさったなら
多数の人がこう想像するのではないかな?という
大筋の方向に行く事だ。

北斗文芸大会は、本を書いて終わりじゃない。
皆さんに読んでもらって、感想を書いてもらって
作者に届けるまでが北斗文芸大会です!

感想書くのを大げさに考えずに、
一言でもいいので、気にせず書いてもらえれば!
感想を書いたらこちらのポストにポン!
誰に向けての感想かわかるように、作者名か作品名を書いてね。
感想を投函したら、こちらから感想書いた人へのお礼をもらって!
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感想書く用の本はこちらにあります。
いたれりつくせり!
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さて、冒頭で言った私の今行っている仕事というのは…
これを読んでる方々の一部には関係があるだろう。
皆さんのためにも任務を全うしたいと思う。


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展示会場について詳しくはこちら。

■Britain Book Event 03 / Exhibition / トリンシックDays
■ブリテイン文芸大会 [Third] ~アンさま秘密の物語~  in Hokuto 展示会告知 / ブリ首長になったAnneの日記
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by Kirill_Books | 2015-03-12 23:13 | イベント | Comments(0)
ライキューム独立宣言
文芸大会の締切過ぎましたね…
昨日の23:59でしたね…
過ぎてしまいました。


ここでボツネタを一つ。

「ライキューム独立宣言」

1.
ライキュームから数年前に飛び出してったある男が帰ってくると一通の手紙をよこした。
あの男は確か、飛び出してったあと、発見されたばかりのアンブラに行ったはず…

研究員達は、口々に
「逃げてった奴が今頃なんだ!」
とか
「ネクロマンサーが来るのか!ネクロ魔法の研究か!」
など噂していた。

その中で飼われていたラマ一頭だけが危機を感じ
ムーングロウ首長にこの情報を伝えに行った。

2.
その頃ムーングロウ ヘラルド前では
今期初当選した首長が初めてのギルド契約を行っているところだった。
「よしっと、私の仕事は評議会への出席とギルド契約の継続。
あとは平穏に半年過ぎてくれるのを願うわ」
元首長という肩書ほしさのために一度だけと思って首長に立候補した女だった。

3.
頭からすっぽりと黒いフードをかぶった男がライキュームに現れた。
「昔と全然変わってないな。風と本のめくる音だけ。
俺が、俺が変えてやる」
研究員たちは男がやってきたことに気づいていたが
研究を優先したいのと、
逃げ出してった奴が今更戻ってきて何ができるという思いもあり
遠くから静観していた。
フードの男はライキューム中央にいきなり大それた形の重そうな椅子を設置し
大きな声でこう宣言した。
「今日ここに、ライキュームの独立を宣言する!」


4.
ようやくムーングロウについたラマは首長を探した。
ちょうど首長官邸に人影を見つけ、叫んだ。
「ライキュームが大変なことになりそうだ!」
その声を聴いたのはまさしく首長。
さっき首長になったばかりの、平穏無事に半年過ごしたいと思っていた首長だ。
「えっ・・・大変なことに・・・なりそう・・・?」
あまりの不確定要素が多すぎて驚いたらいいのかなんなのか。
ラマと首長はしばし見つめあった。
「いや、たぶん事件なんですって!ライキュームに来てください!」
「起きそうなら起きてからでもいいじゃん。起きないかもしれないし」
「あの男から手紙が来たんですって!」
「どの男?」
「数年前に逃げてった男ですよ!」
「そんなん、またお世話になりますーって話でしょ」
「ちがうんですって!そんなのんびりした手紙じゃないんですって!」




ここまで想定して、これどんだけ長くなるの・・・って思ってやめた。

長編を書くのはonion先生に譲ります。
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by Kirill_Books | 2015-03-02 21:00 | 綴られたモノ | Comments(0)
1:初老のタウンクライヤー
「ほら、ちょっとこっち来て座んなさいな」
 タウンクライヤーは歩き回っている青髪のヘアスタイリストに声をかけた。
「タウンクライヤーがサボってていいのかよ」
 向かいに用意された椅子に近づきながらヘアスタイリストは言った。
「いいのよ。どこかの知らない人が用意してくれたんだから、消えてなくなるまでは休憩時間さ」
 青髪のヘアスタイリストはしょうがないという顔をして、椅子の横に立つ。
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「立ち仕事が辛く感じてきたなら引退時期じゃねえの?」
 自分はまだまだと言いたいのか、青髪のヘアスタイリストは座らない。
「この肌ピチピチ、髪サラサラのタウンクライヤーが引退するわけないじゃないか!」
「あんたのそれはポリモフだろ」
 さらっと暴露され、タウンクライヤーは狼狽える。
「お、お前なんでそれを…」
 青髪のヘアスタイリストは斜め上の何もない空を見つめ、確か…と思い出そうとした。

「俺はヘアスタイリストだから、人の髪はチェックしてるんだ。
  それは無意識な時もあるが、人を髪で覚える感じだな」
 タウンクライヤーは質問の答えになってないと言い掛けたが、
それに気づいた青髪のスタイリストは、まぁ待てとでもいう感じでタウンクライヤーを手で制した。
「あんた長いことそこに立ってるから、こう言っちゃあれだが
  少しずつ白髪交じりになってきたのがわかったんだよ」
 そう言われて、タウンクライヤーは髪を隠すようにギュッと深く帽子をかぶった。
「タイミング見計らって髪染めてやろうかなって思ってたんだ。
  タウンクライヤーがピンクとか黄色とか派手な色にしないだろうし、
  いっそ曝け出して白髪か銀髪でもとか、
  でもなんでいきなり染めるの勧める?って思うだろうし、
  白髪気にしてたら他人に言われたくないだろうしなとか色々思ってたら、だ」
 タウンクライヤーは帽子から手を離さず話を聞いていた。
「あんたの髪から白髪が消えたんだ。最初はどっかで染めたのかなって思ってた。
  でもよく見ると肌の色も変わってるんだよな。しかも毎日違う色。
  それで、あーポリモフしてるんだなって気づいたわけさ」

 タウンクライヤーはまだ帽子から手を離さずに言った。
「あんた、ポリモフしてまで若作りしてって隠れて笑ってたんだね」
 青髪のヘアスタイリストは驚いた顔をして、顔の前で手を振った。
「とんでもない!ポリモフを選んだのは、今の自分を変えたくないんだろうなと思ったんだ。
  こう言っちゃ失礼かもしれないが、一般的にだ。
  一般的にタウンクライヤーって若い子が目指す職業で、
  若い子が声張り上げてニュースを叫んでるってイメージがあるだろ、一般的なイメージで!」
 タウンクライヤーの顔色を伺いながら、あくまでも"一般的"という言葉を繰り返しながら話を続けた。
「でもあんたみたいなやつがいてもいいよなって思ってた。
  逆に自分の見た目を変えてまで、イメージに合わせなきゃいけない職業かとも思った」
 タウンクライヤーは帽子から手を離した。
「そんないいもんじゃないよ」

  青髪のヘアスタイリストはようやく椅子に座った。
  立って見下ろす形ではなく、同じ目線でタウンクライヤーの話を聞こうとした。
「色々迷って、私もそろそろやめどきだろうかとか、迷って決められなくて一時しのぎのポリモフさ。
  やめることも、この年老いた自分を見せることも選べなかっただけさ」
 青髪のヘアスタイリストは、何も言わず座っていた。
 二人は向かい合っていたが、それぞれは別のことを考えているようだった。
「今度さ、今度の休みの日にさ」
  先に口をついたのは、タウンクライヤーだった。
「どうした?」
  青髪のヘアスタイリストはタウンクライヤーに目を向けた。
「私に似合う色に染めてくれないかな。
  落ち着いた知的に見えるような、本当の私に似合う、隠さなくてもいいような色にさ」
 タウンクライヤーは言ってから少し笑った。
「もちろん!ダークブラウンの綺麗な色が似合うと思うんだ。俺にまかせとけ」
 二人は顔を見合わせて笑った直後、椅子とテーブルは消え、それぞれは仕事に戻っていった。


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この前ニュースに、フジテレビで初の女性アナウンサーが定年みたいな
ニュースが出ていて、タウンクライヤーの定年とか長く勤めたらどうなるだろうとか
そういう系のことをぼんやり考えてたらこうなった。
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by Kirill_Books | 2015-03-01 15:41 | 綴られたモノ | Comments(0)