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想像力の体操

頭から離れない言葉があります。
その言葉を文字で見ただけなのですが、見た文字から色々想像できていいなと思ったわけです。

「好きだよ」 
という言葉に続けて

「こっちのがもっと好きだし」
という言葉が書かれていたのです。

なんか妙に印象に残ったわけです。

…こう書くと良さが全然なくなりますね。



「好きだよ」はどこにでも落ちてるような言葉なので、それ自体は特に気になりませんでした。
だけどその次の「こっちのがもっと好きだし」ってのがついただけで熱い感じというか初々しい感じというかそんな感じがしませんか?
書いた人はそういうつもりで書いてないのはわかったうえでこの二つの文を成り立たせる人物像を想像して楽しんでみます。


想像しやすいのは「こっちのがもっと好きだし」のほうだと思うので、こちらから。
男女どちらが言ってる方が自然かな。
女性かな。
年齢的には、学生な感じのほうがいいですよね。
大人な女性が「こっちのがもっと好きだし」とか言っててもいいですが、
ここらへんからは個人的な好みの問題になってくるので(最初から個人的な好みですが…)
学生くらいなところで落ち着かせてもらいましょう。

笑って言ってるか、神妙な顔なのか、怒ってるのか、三択くらいで表情を考えて見ましょう。
笑って言ってるとただののろけ会話で終わってしまう感じかな。
神妙な顔つきだと「好きだよ」の対象が、「こっちのがもっと好きだし」を言ってる人以外な感じがしてきませんか?
怒っててもそんな感じですが、これがすごく怒ってるじゃなくてちょっと怒ってる感じになるとどうでしょう。
途端によく言うツンデレ的な子の言葉に感じて来る気がします。
負けないもん!みたいな精神が見え隠れするというか、何張り合ってんだよ!みたいな、ね。
みんなの前でツンだけど二人だとデレってわけじゃないので、厳密にはツンデレとは言わないのでしょうか。
詳しい定義はわかりません。

「好きだよ」を何に向けて言ってるかによって、表情も変わってきますね。
これも三択くらいで、
A:2)を言ってる人に言ってる言葉
B:2)以外の人に対して向けられてる言葉
C:人ではなく、モノとかに対しての言葉
だとどれがいいかな。
Aはわかりやすい感じかな。
Bは想いが一方通行な感じですよね。
でも2)の子は諦めてない。
Cはなんでしょう。
これがアイドルとかなら、ファンのどっちがよりファンなのか!みたいな感じになるし
場所でもいいし、なんでもいけるんですよねえ。

もともとこの「好きだよ」のセリフは「だって君のことが」から続いているので
それを踏まえるとBの可能性も捨て切れませんが、ここは無難にAで。

ここまでの想像をまとめると学生くらいの女の子が、少し怒った口調で「こっちのがもっと好きだし」と言ってる。
という感じになります。
…これだけじゃなんかわけわからないですけど(笑)仮に名前をフジコちゃんとします。

何考えてるんだろう…という自己嫌悪的なものが少し沸いてきましたが気にせず次にいきます。
「好きだよ」を言った人をキャラメイクしてみます。

「こっちのがもっと好きだし」のほうを女性とすると、
「好きだよ」は男性のほうがいいですよね。
女性だとちょっとアレな方向にいきそう。
ガシガシしてないほうがたぶんいいんじゃないかと思うんですけどね。
昔の漫画にあった"ケンカするほど仲が良い"みたのではないと思うのですよ。
今でもあるのかな?最近漫画読んでないのでわからないんですけど。

最近の傾向としては「草食男子」らしいです。
なんとなくしかわからないのですが、とにかくガツガツしてないキャラが流行らしいです。
恋愛というより人間愛的なものってことなんでしょうかね。
でも「草食男子」にすると、自分が先に「好きだよ」なんて言わないのかな。

そこで、このフジコちゃんのキャラ設定が映えてくるのですね。
フジコちゃんはツンデレらしく、普段は冷たかったりして1)の人、仮にゴローくんとしましょう。
ゴロー君にあたるわけですよ。
でもところどころではお?となることを言ったりやったりするわけですね。
で、そのペースに飲まれるゴローくん。

ゴロー君の気持ちも盛り上がってきたので、フジコちゃんに言うわけですよ、「好きだよ」と。
声の大きさは普通に会話してる感じのがいいですね。
準備して、言うよ言うよみたいな雰囲気は避けたいですね。
聞き逃しちゃうくらいの感じのが良いかもしれません。
うれしいながらもフジコちゃんはその気持ちを隠しながら「こっちのがもっと好きだし」とつい言っちゃうわけですね。
いや、本当に負けない!私のほうが好きだし!と思ってるほうがフジコちゃんらしいかもしれません。

こんな長々書いといて、どっかで読んだことあるような話しになっちゃうところが泣けてきます。
でもこういうことをいろんな言葉とかで考えてると、自分の王道パターンがあるってのに気付いてきます。
それは好みなのか何かからの影響なのかまではわかりませんが。
好きなパターンだけど、似た話ばっかりだと飽きません?
書いてるときは微妙に違うし!とか思っても、落ち着いて読めばそれほど違わなかったり。
それを認識することは重要だと思うのです。

次にブリタニアの世界で考えてみます。

この会話は二人の登場人物がいて、何かに対する好きという気持ちより比較してもっと気持ちがあると思ってる人がいるという状況なわけです。
その何かは人じゃなくても、モノでも事柄でも。
「好きだよ」を「大切だよ」とか「楽しみだよ」とか他のに変えるといろんなバリエーションが作れるわけです。


花屋に生まれた兄弟は、自分たちも花を育てるのが大好き。
お兄さんは一つの花をゆっくり大事に育てています。
弟はたっくさんの花を育てています。
弟は花が好きならもっといっぱい育てればいいじゃない、とお兄さんに思うわけです。
実はそんなに好きじゃないから一つしか育てないんでしょう?と思うわけです。
お兄さんは「(花を育てるの)好きだよ」と言いますが、数で勝ってる弟は「こっちのがもっと(花育てるの)好きだし(だから数的にお兄さんに勝ってるよね)」とか思うわけです。
でも、一度にたくさんの花を管理するのは大変。
あっちで虫がつき、こっちでは細菌発生。
たくさん育てるって大変。お兄さんがそこで弟を諭すわけです。

なんて、話しとかもできちゃうわけですよね。

想像するのは自分の脳ですから、そこにしまわれている記憶や知識以上のことはなかなか想像できないと思うのです。
特に大人の脳てのは硬くなってきてて、いろんなことがポンポン想像できなくなってくるんじゃないかな。
ストーリーを考える方法はいくつあってもいいと思います。
あらすじから考えるのもよし、出したいキャラ設定から考えるのもよし、書きたい場面から考えるのもよし。

私は書きたい場面から考えることのほうが多いかなあ。
やっぱり好きなところから考えたいですよね。
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by Kirill_Books | 2008-04-30 21:41 | つぶやいた | Comments(0)

Ultima Online 瑞穂シャードでUO小説書いて本屋をやってたりするキリルの話だったりなかったり。


by Kirill_Books